『Libera me』の世界



ネット小説に向かないんじゃないかと思われるくらい、長くなっております『Libera me』
ここらでちょっと整理してみよう…と言うことで、人物紹介&世界観などなど。


第一部

( )内の年齢は、第一部連載時


ティオキア宇宙大学関連 アーロン・ロイド (18)

デボラ星出身。身体能力が高く、母星の適性審査でパイロットの資質を見出され、ティオキアで宇宙航法学を専攻。適性審査で将来を決定される現状にギャップを感じている。受精卵用のフィアンセ有り。


サイラス・リンドバーク (18)

デネヴ星出身。身体能力その他でアーロンと拮抗する良きライバル。
アナベス・ハンプトンと仲が良いが、どこまで本気かは不明


アナベス・ハンプトン & ティモシー・ウィーバー (18)

アイリスはデボラ、ティモシーは同盟星系出身。アーロン達の学友。アナベスには適性審査で決められた婚約者がいるが、サイラスのことが気になる様子。


ゾーイ・バークレー (40)

ファニ星水晶期に駐在する歴史研究員。アーロンとサイラスの時間航法実習時のナビゲーター


ハナ・クイス (16?) 

アーロン達より3年前の時間航法実習時に、行方不明となった学生(当時13才・飛び級)。同郷で年令も近いこともあり、アーロンの関心を引いている。






[ ティオキア宇宙大学とその周辺 ]
宇宙航法学と工学でレベル評価10(最高値)を受けるファニ星立宇宙大学。就学期間は教養・専門・実習の計9年。
時間航法の講座開設を許された数少ない大学で、教養課程で秘密裏に行われる厳しい審査にパスした学生は、課程終了時に時間航法の実習を受けなければならない。以後、その中から成績優秀者のみ、各課程最終学年時に時間航法実習の資格者となるが、実習生は宇宙航法学戦闘パイロット・コースへの進学を義務付けられており、各星系軍部の思惑があるのではとの噂がある。
ファニ星が属する銀河星系は平穏に見えて一発触発状態で、各宇宙大学は治外法権ではあったが、卒業後は敵対しうる可能性を否めないと言う現状である。





   

水晶末期関連
聖教区


シムル・ウェグランド (22) 

アリアドニ聖教区の修道士だったが、長引く戦乱による修道騎士不足により、新たに結成されたクラリス騎士団に参加。サイドル王国の断絶した六大公爵家(六家)三位・ウェグランド家出身。


エヴァン・ソード (推定30) 

同じくアリアドニ聖教区クラリス騎士団所属。もともともハンナシエ修道院の騎士だった。耳下から顎に沿って口元まで大きな傷がある。


グレン・エイルスワース & カイン・ジルネリ (18)

クラリス騎士団所属。壊滅したオルドヴィネ修道院の騎士だった。グレンは修道騎士には珍しく戦闘意識が高く、カインは腕は立つが時に協調性に欠け、共に問題児扱いされている。


アウリープ・モネ大司教 (65)

アリアドニ聖教区大司教。円卓会議のアリアドニ代表であり、聖教区の原則通り、中立を保つ努力をしている。


ハーモン大司教代理 (35)

コーラルアーシェ聖教区司教。老齢の大司教に代わり、円卓会議に出席。コーラルアーシェはトレモント公国寄りの傾向。


マウロ・ヌーナン (19)

故人。シムルと同じハンナシエ修道院からクラリス騎士団に参加。『ダルトリ・フロンティエールの戦渦』で落命。


王 室 イリス九世女王 (18)

サイドル王国女王。代替わりしたダルトリ公国領主エンマ公姫とは同い年と言うこともあり、共に講和の道を模索する。


ウィレム・オトゥール (42)

現サイドル王国宰相。歴戦の将でもあり、隻眼隻腕。ラズリンド公国の動きを危惧している。爵位は侯爵。


トレモント公国 ユリウス・トレモント (推定30)

トレモント公国領主。素性の知れない一兵士から、前トレモント公爵の養子となり、トレモントを強国に押し上げた。


ダルトリ公国 エンマ・ダルトリ (18) 

病臥した父大公に代わり、講和会議に出席している次代のダルトリ大公。父の意志を受けて、講和に積極的。






[ 水晶末期の現状 ]
水晶期700年代中頃から始まった戦乱が、百年を超えて続いている。
王位継承争いによる弱体化した体力をようやく取り戻した王室と、強力な自治権を持つ公国側の攻防は激しさを増し、中立を原則とする聖教区を巻き込んで、いよいよ水晶期最大にして最後の『ヴィンティミリア戦役』へと秒読み段階に入っていた。
(時代考証的に、中世辺りを参考にしています)







コーラルアーシェ編 用語辞典
デボラ星の適性審査 出生率低下と幼少時の死亡率の高値を止めるべく考えられた、デボラ星の出生・育成管理システム。理想的な相性による受精卵の段階から、子供は連邦政府の管理下に置かれ、能力の高さに応じて職業も決定される。アーロン・ロイドはこのシステムに違和感を感じている。


T.S.(テレポート・システム) 携帯用の時空間移動装置。時間航法実習生は必ず携帯。シリアル番号付き。


コーラルアーシェの決裂 水晶暦855年閏4月に、コーラルアーシェ聖教区で開かれた講和会議の後世の呼称。水晶末期では珍しい停戦期で、関係者が一同に会し講和の期待を持たれたが、決裂した。


六家(正統なる傍流) 王室に世継ぎが出来なかった場合に、代わって後継を輩出する六大公爵家。この中でも一位から六位まで格がある。855年現在、全て断絶し離散。


ヴィンティミリア戦役 水晶暦856年6月(『コーラルアーシェの決裂』の約一年後)に起こった戦役。これをもって長い戦乱の『百年』は終結し、王室がサイドルを統一した。しかし犠牲も多大で、シムル・ウェグラントが所属するクラリス騎士団も、そのほとんどを失うことになる。




  『 Libera me 』 赦祷文の一節 
Libera me, Domine, de morte aeterna
(我を解放したまえ、主よ、永遠なる死より)


top