[ Morning Glory 〜affection〜 ] 




「…何時?」
「八時を回ったところだ。そろそろ起きないと、朝食を食べ損ねてしまうぞ」
「要らない。シャワーを浴びて、一度、帰る」
 まだ意識がはっきりしない様子で、篁は半身を起こした。食欲よりも眠気が勝ると言ったところか。
「ダメだよ。朝はちゃんと取らないと、頭がフル稼働しない。一口でも食べなさい。ほうれん草のキッシュは好きだろう?」
 そう言うとエヴァンスは、あらかじめベッドの脇まで引き寄せておいたワゴンから、朝食の乗ったトレーを取った。篁に座るように促し、トレーをベッドの上に置く。ポットのコーヒーをカップに注ぐと、淹れたての香りが部屋中に広がった。

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